濃厚接触者である同居家族等の待機期間について

先日、オミクロン株の特性を踏まえた濃厚接触者の待機期間の記事を書きましたが、ここ数日は、小さいお子さん~小学生の陽性者が目立ち、流れとしては、そのご両親や兄弟姉妹がほぼ自動的に濃厚接触者となるパターンが多いので、濃厚接触者となったご家族の待機期間がどうなるのかを説明するための資料(スライド)を作成しましたので公開しておきます。あくまで現時点での対応ですので、今後変わる可能性は十分にありますが、参考になればと思います。出典は、令和4年2月2日一部改正の事務連絡で追加された部分になります。

濃厚接触者となる同居家族の待機期間について

基本的には、通常の濃厚接触者の待機期間と同様なのですが、起算日の定義がやや煩雑になっています。追加された当該箇所をそっくり抜き出したのが以下になります。なかなかすんなりとは入ってこない文章ではありますが…。

濃厚接触者である同居家族等の待機期間について
上記の検査陽性者の濃厚接触者であって、当該検査陽性者と生活を共にする家族や同居者(当該検査陽性者が自宅療養をする場合に空間的な分離の徹底が困難であるとの想定の下、例えば飲食、入浴、就寝等を共にする家族や同居者。以下「同居家族等」という。)の待機期間は、現時点までに得られた科学的知見に基づき、当該同居家族等が社会機能維持者であるか否かにかかわらず、

・当該検査陽性者の発症日(当該検査陽性者が無症状(無症状病原体保有者)の場合は検体採取日)
又は
・当該検査陽性者の発症等により住居内で感染対策を講じた日のいずれか遅い方を0日目として、7日間(8日目解除)とする。

ただし、当該同居家族等の中で別の家族が発症した場合は、改めてその発症日(当該別の家族が無症状の場合は検体採取日)を0日目として起算する。また、当該検査陽性者が診断時点で無症状病原体保有者であり、その後発症した場合は、その発症日を0日目として起算する。

また、ここで言う感染対策は、日常生活を送る上で可能な範囲での、マスク着用、手洗い・手指消毒の実施、物資等の共用を避ける、消毒等の実施などの対策を想定しており、保健所の指示に基づく対策の実施や、濃厚接触者とならないよう厳格に隔離等を行うことまでを求めるものではない。

なお、同居家族等の待機期間が終了した後も、当該検査陽性者の療養が終了するまでは、当該濃厚接触者においても検温など自身による健康状態の確認や、リスクの高い場所の利用や会食等を避けること、マスクを着用すること等の感染対策を求めること。

なお、濃厚接触者となる同居家族への説明には、コロナ陽性と判明した患者さんへの説明もほぼほぼセットになりますので、そちらも作成しました。

こちらもシンプルなものとは言い難いですが、ポイントは、

症状が出た日から10日間かつ、症状軽快後72時間で療養終了

ということです。オミクロン株の場合は、軽症で済む方が多く、症状の出始めから3~4日目には解熱し、風邪っぽい症状もほぼ出なくなり、10日目には療養期間を終えるパターンがそれなりに多いようです。なので、いつまでが療養期間か?に対しては、ざっくりと、

症状が出た日に10を足した日が療養の終了で、その翌日から社会復帰可能

という感じになります。例えば、2月1日に発熱・咽頭痛が出てきたとすると、その日を起算日として、1+10 = 11なので、2月11日までが療養期間、翌12日から学校や職場等に復帰となります。

最後に、前回の投稿で作成した資料「濃厚接触者の待機期間について」と今回作成した資料をまとめたものへのリンクをはっておきます(PDF)。 濃厚接触者の待機期間等 説明資料 R4.2.6版

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