Yet another Takeshita Naika Clinic Site

新型コロナワクチン接種後の痛みには?

Painkiller

はじめに

昨日、新型コロナの1回目のワクチンを接種して2日目です。体温は、36.8℃と微妙に普段より高いかなぁという感じで、意識すれば左肩の接種部位を中心とした軽い痛みがありますが、気になるほどではありません。一般的に、ワクチンによる好ましくない反応のことを「副反応」といいます。日本では内服薬等による好ましくない反応を「副作用」といって区別していますが、英語圏だとどちらもside effectsで同じですね。個人的には、体にとって好ましくない作用ということで、副反応と副作用を区別することはないじゃないかとも思いますが、こういう言葉の使い分けに、日本におけるワクチンそのものに対する(行政の)姿勢が垣間見える気がします。

新型コロナワクチンの副反応について

ファイザー・ビオンテック社の新型コロナワクチンの副反応に関しては、厚労省が定期的に先行接種者の健康状況を報告してます。ワクチンの副反応を評価する際には、接種部位の痛みや発赤といった「接種部位反応(局所反応)」と、発熱や頭痛、倦怠感といった「全身反応」と、大きく2つに分けるのが一般的です。上記リンク先をみると、接種部位反応に関しては、接種当日よりも2日目にピークがあり、また接種1回目と2回目とで発現割合に大きな差はないですね。

一方、全身反応に関しては、接種翌日がピークという傾向は局所反応と同様ですが、発熱、頭痛、倦怠感などは、接種1回目よりも2回目でより多くみられる傾向が明らかです。なので、1回目でそれなりの全身的な副反応が出た方は、2回目接種の前に予防的に例えば、カロナールなどのアセトアミノフェンを内服したくなるかもしれませんが、ワクチン先行国の米国CDCによると、予防的な内服は推奨されていないようです。

副反応に対する解熱鎮痛剤の使用について

予防的な解熱剤等の内服は推奨されていないけれど、ワクチン接種後であれば、症状に応じたアセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬の服用は問題ないようです。

Talk to your doctor about taking over-the-counter medicine, such as ibuprofen, acetaminophen, aspirin, or antihistamines, for any pain and discomfort you may experience after getting vaccinated. You can take these medications to relieve post-vaccination side effects if you have no other medical reasons that prevent you from taking these medications normally.

ワクチン接種後の痛みや好ましくない反応に対して、イブプロフェンやアセトアミノフェン、アスピリンなどの市販薬を服用してよいか、かかりつけ医に相談しましょう。これらのお薬は、それがあなたにとって問題ないものであれば、ワクチンの副反応を和らげるために服用することが出来ます。

Helpful Tips – Possible Side Effects After Getting a COVID-19 Vaccine

解熱鎮痛剤に関して文献的には?

上記CDCでは、解熱鎮痛剤として、イブプロフェンやアセトアミノフェン、アスピリンは一緒くたになっていますが、細かく言えば、カロナールなどのアセトアミノフェンと、イブプロフェン、アスピリンなどの非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)は別系統の薬です。で、文献的な考察を踏まえると、解熱鎮痛剤として知名度が高いロキソニン(ロキソプロフェン)やイブプロフェンですが(これらはNSAIDsという薬です)、このコロナ禍では、例えばワクチン接種後の解熱鎮痛剤としての使用は避けるのが無難かもしれません。というのも、少なくともマウスを用いた実験では、NSAIDsの使用が、コロナに対する抗体産生や生体防御に有効なサイトカインの産生を抑制するという報告があるからです。NSAIDsに関しては、コロナ感染症に対して有益に働くという文献も散見され、決定的なことは言えませんが、少なくともアセトアミノフェンの使用に関しては、コロナ禍での使用に際して否定的な報告はなさそうです。

なので、ワクチン接種後の解熱鎮痛剤としては、カロナールなどのアセトアミノフェンが入手できるのあれば、そちらを優先するのが無難かなぁというところです。カロナールは、かなりの用量まで使用できるのもポイントです(1日最大総量は4000mg)。当院の発熱外来では、解熱剤としてもっぱらカロナールを処方し、ロキソニンはまず処方しないですね。

|

『新型コロナワクチン接種後の痛みには?』へのコメント

  1. […] 以前の投稿で、「予防的な解熱剤等の内服は推奨されていないけれど、ワクチン接種後であれば、症状に応じたアセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬の服用は問題ない」と言いました。実際に、今回のワクチン(コミナティ筋注)が承認されるに至る要となった国際共同第3相臨床試験では、40%前後の被験者が、2回目のワクチン接種後に解熱鎮痛剤を使用しています(16~55歳で45%、56歳上で38%)。 […]

コメントはこちらから