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コロナ陽性者の初期症状に変化?

Know the symptoms of COVID-19

当院では、これまで100名以上の新型コロナ感染症の患者さんを診断してきましたが(PCR検査や抗原検査で「陽性」の判定)、昨年に比べて、訴える初期症状が変わってきているように感じています。昨年までは、よく言われる味覚・嗅覚異常が比較的多く見られ、発熱や咽頭痛に加え、嗅覚異常(匂いや味がしない)があればほぼほぼ新型コロナ陽性という感じでした。

ところが、今年に入って当院で診断した陽性の方々で、味覚や嗅覚の異常を訴える方はごくわずかです。代わりにどういう症状が多いのかというと、空咳であったり、咽頭痛、倦怠感です。まぁ、これらの症状は、当初から新型コロナで見られる初期症状として既知のものではあるのですが、39℃近い熱が出て空咳(痰の絡まない咳)が…という場合は、コロナ陽性率が高いように感じます。あくまで、日々の診療での感触でしかないのですが、もしかしたら変異型による症状の違いがあるのかもしれません。実際、イギリスの変異株では、そういう報告もありました

もうひとつ、重要な点としては、今年に入ってからの陽性者の方々の感染経路がはっきりしないことです。昨年は、会食に…とかカラオケに…というパターンがそれなりにありましたが、最近は、どこで感染したのか分からないというケースが目立ちます。日本では、従来株に変わって、N501Y変異株のような影響が懸念される変異株(VOC)が増えている状況ですが、従来株よりも感染力が強いという指摘もあり、そういう影響もあるのかなと感じています。市中感染が当たり前という状況は絶対に避けたいものですが、動向が気がかりです。

一方、発熱の症状があるけれど新型コロナの可能性は低いだろうなという症状もあります。それは、扁桃腺が赤く腫れて症状が出ているようなケースです。咽頭痛は、新型コロナでも重要な所見のひとつですが、扁桃腺が腫れる扁桃炎と咽頭後壁が発赤する咽頭炎は、炎症の主座が違い所見としても区別出来ます(もちろん、合併例もありますが)。で、急性扁桃炎は多くはウイルス性ですが、溶連菌が原因のこともあり、適宜、溶連菌の迅速検査を実施して鑑別する場合もあるわけですが、この急性扁桃炎による熱発(多くは39℃近く)や「喉が痛い」という訴えでご来院された場合、新型コロナの可能性も否定は出来ないので、PCR検査も施行しますが、100%に近い確率で陰性ですね。あくまで経験上の話でしかないのですが、私の中ではかなりの特異度を持っています。新型コロナとインフルエンザで時々言及されるような「ウイルス干渉」に似たものが背景にあるのか分かりませんが、兎に角、新型コロナは陰性ですね。

いずれにせよ、感染症対策に関して気を緩めることなくやっていこうと思います。

■ 了

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